硝子の靴を履いたばっかりに(それを壊したばっかりに?)城に連れてこられた庶民なヒロイン。
手強い爺さん、群れるメイド。超非常識王子、エトセトラ。出るわ、出るわ、変な人。
こんな場所で大人しくしている彼女・・・なら話はそこで終わり、王子も汚れにならずに済んだ?
お互い、あり得ないほどに非常識な庶民と王子の、ラブになるかもしれないコメディ。
 2。

 失敬な男である。誰だ。お前こそ。
 そう思っていたら、男は威圧感たっぷりにあたしを見下して、言った。
「何をしに来た。何が目的だ」
 はぁ? と、聞き返すあたし。そのあたしの態度を見て、男は呆れたようにため息を付いた。そして呟く。「なんだ。この田舎者は」と。何だと? ・・・田舎者?
 田舎者!? かっちーーーん!
「あんた、ばっかじゃないの!!!」
 あたしは立ち上がり、そして叫んだ。男は素直にビックリしたような顔をして、あたしを見ている。その眉間に狙いを定め、失礼だと分かっていながら指を差してあたしは言った。
「何が田舎者よ! あんたの城が建っている下から来たのよ! あたしが田舎者なら、あんただって田舎者・・・」
 そこまで言いかけて、気付いた。・・・あれ? あんたの? 城?
 うっかり言った自分の言葉に、ビツクリです。男に向けていた指先を上に向け、色々な事を頭の中で整理し、そして改めて狙いを男の眉間に定める。
「・・・あの、さ」
「・・・」
 男は呆然とした表情で、あたしを見ている。・・・無反応。
 しかし気にせず、あたしは聞いた。「ここ、貴方の城?」
 ってことは、貴方って王子様? と。




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