硝子の靴を履いたばっかりに(それを壊したばっかりに?)城に連れてこられた庶民なヒロイン。
手強い爺さん、群れるメイド。超非常識王子、エトセトラ。出るわ、出るわ、変な人。
こんな場所で大人しくしている彼女・・・なら話はそこで終わり、王子も汚れにならずに済んだ?
お互い、あり得ないほどに非常識な庶民と王子の、ラブになるかもしれないコメディ。
 3、囚われの娘は、自ら脱出決行!

 絶対抜け出してやる。当然だろ。冗談じゃない。オモチャみたいにやられたい放題なんて。
 あたしはメイドさん達が退出した後。ヒラヒラの動き辛いドレスを身に纏い、編み編み頭で考えた。さーって、どうするかな。と。
 腕を組んで「うーーーん」と唸る。あんだけやりたい放題してったんだ。暫く誰も来ないだろう。今がチャンスなのだ。本当は作戦会議位、昨日の内に終わらせておく予定だったがベッドの感触に負けた。いやしかし、ありゃー良い寝心地だった。良い経験をさせて貰った。ふわふわで、ふわふわで、ふわふわだった。これ以上の表現が思い付かない程にふわふわ・・・。いいい、いかん。現実逃避している場合じゃない。
 ・・・さて、うん。ベッドを誉めるのはこの位にして。どうする? あたし。
「・・・うーん」
 まずは状況視察。あたしはドアに耳をくっつけ、誰もいないのを確認してからドアを開けた。明るい廊下。しかし窓には接していないので日光は全く差していない。
 昨日見た、花瓶や絵画。今日は人工的な光の元、その魅力を如何に発揮している。
 誰もいない・・・っか。
 それを確認し、あたしは再び部屋にこもる。廊下から出るか? うー・・・でも本当に、どうやったら外に出れるのか全く分からない。誰かに見付かることも怖いし。
 となると・・・。
 出口は・・・というか、考えられる脱出口は、この部屋に二つ。あたしは窓に向かった。




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