硝子の靴を履いたばっかりに(それを壊したばっかりに?)城に連れてこられた庶民なヒロイン。
手強い爺さん、群れるメイド。超非常識王子、エトセトラ。出るわ、出るわ、変な人。
こんな場所で大人しくしている彼女・・・なら話はそこで終わり、王子も汚れにならずに済んだ?
お互い、あり得ないほどに非常識な庶民と王子の、ラブになるかもしれないコメディ。
 3。

 神様。これ、神様の仕業? だとしたら神様、相当悪趣味だ。何故こんな馬鹿ばかりお作りになったんですか?
 そしてその後、冷静なのかまだイっちゃっているのか、どちらとも言えないが結果から言うと彼女は信じられない行動に出た。あたしを押さえつけるための右手をそのままに、ナイフを持ち替えたのだ。そして、左手を見て「あああぁぁ・・・」とか言っている。これでナイフが使えるのか? 使えるわけがない。
 おいおい。良いのかな・・・。
 そう思いながらあたしは一瞬、リスに視線を戻した。そのリスは・・・。
「・・・?」
 リスは、あり得ないほどに引きつっていた。要人に結婚報告(偽)をした時位のレベルで引きつっている。何が貴方をそうさせるのですか? あたしですか? それとも彼女ですか?
 ああ、ダブルパンチか。納得。
 そう思いながら、あたしは出るべき行動に出た。がぶっっ。・・・と、彼女の腕に噛み付く。
「いたーーーーーっっ!!!!!」
 間違いなく本日一番の彼女の悲鳴が、辺りに響き渡った。



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