硝子の靴を履いたばっかりに(それを壊したばっかりに?)城に連れてこられた庶民なヒロイン。
手強い爺さん、群れるメイド。超非常識王子、エトセトラ。出るわ、出るわ、変な人。
こんな場所で大人しくしている彼女・・・なら話はそこで終わり、王子も汚れにならずに済んだ?
お互い、あり得ないほどに非常識な庶民と王子の、ラブになるかもしれないコメディ。
ある日(と言っても2007/02/05の事ですが)掲示板に張り付けられていた素晴らしい贈り物で御座います。
イメージは「脱走未遂」。・・・素敵。(笑)

ある日の二人。

可愛いっすっ。綺麗っすーー! 火夜飛電さん。有り難うございましたっ。(感泣)






ドレスの裾が僅かに引っ掛かった気がして、窓に手を掛けたまま振り返ると、呆れた顔のリスがいた。片手には、仕事に使うのであろう本や書類。もう片方には、自分の着ているドレスの裾が握られている。
目が合って、思わず可愛くない悲鳴が漏れた。
「げっ」
「げっ。じゃないだろ。何してるんだよ。まーた脱走しようとしてるのか。お前は」
「だ・・・?」
どうしてそう思われたのかというと、ここに来た二日目と同じ脱走道具を、シーツやら何やらで作っていたから。それはしっかり床に転がっていて、確かにそれを付けるために窓を開けたところだったんだけど。
それに気付いて、あたしは慌てて首を振る。
「ち、違うの! ちょっと庭に出ようと思って・・・っ」
「・・・ほー」
そう言うと、リスはちょっと引きつったような、そして非道く呆れたような顔をする。
「庭にねぇー・・・。だったら階段を使え。か、い、だ、ん、を!」
「だ・・・だって・・・っ」
まずい。これは、まずい。違うのに。これじゃぁ、今後の生活が危ぶまれる。メイドさんの監視とか。爺さんの監視とか。有り得る。こわーーーい!!
ならば、誤解される前に本当のことを言おう。そう瞬時に決意して、叫んだ言葉は以下の通り。
「本当に違うの! 最近運動不足だなって思って、どれだけ鈍ったかなぁとか思ってっ。で、ここに来た日のことを思い出して、比べるのに調度良いからもう一回試してみようと思ってっ、だからなのっ。別に逃げようとかじゃなくて、そう! 体力測定のためなの!」
「・・・」
その言葉に、王子絶句。
そして当然の如く、リスは更に呆れた・・・そして疲れたような顔をして、深く頭を抱え込んだのでした。


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